【連載企画①】日本のウロギネ専門医 野村博士によるUI講座

UI(尿もれ)で悩む全ての女性に。

※「UI」とは、「Urinary Incontinence(カタカナ表記:ユリナリー インコンチネンス)」の略語で、「尿失禁(尿もれ)」を意味する用語です。
P&Gでは、「尿もれ」に対する理解が深まり、適切なケア方法がより多くの人に広まることを願い、「UI(尿もれ)」啓発活動にも努めてまいります。

日本では数少ない“ウロギネ”でUI(尿もれ)治療を行う専門医

こんにちは。ウィスパーのメディカルアドバイザーを務める野村昌良です。

皆さんは“ウロギネ”という言葉を知っていますか? 泌尿器科(Urology)と婦人科(Gynecology)を合わせた造語・ウロギネコロジー(Urogynecology)のことで、泌尿器科と産婦人科の境界領域にある病気を治療する診療科です。海外ではすでに診療科として確立していますが、日本では多くの病院で、専門科ではなく泌尿器科もしくは産婦人科がウロギネの診療を行っており、ウロギネセンターのような専門機関や女性泌尿器科を掲げている病院の数は、現在全国に30〜40程度しかありません。

そんな日本でも数少ない機関で診療を行っている私がウロギネという言葉に出会ったのは、ニューヨークに留学していたとき。

野村先生のニューヨーク留学
野村先生のニューヨーク留学

帰国後に新しいことや人があまりやっていないことにチャレンジしたいという思いを持っていた私にとって、ウロギネは泌尿器科を専門に産婦人科医として女性の疾患や症状を研究してきた自身の知見を存分に生かすことができる分野だと思ったのです。

UI(尿もれ)改善で生活の質(QOL)を上げる手助けを

そして、2007年に発足した亀田総合病院のウロギネセンターに2009年から勤め、これまでに2,600例以上のUI(尿もれ)手術を行ってきました。

多くの患者さんを日々診察、治療していると、UI(尿もれ)に悩んでいても何科を受診するべきか分からなかった、UI(尿もれ)は年齢のせいで仕方がないものだと諦めていた、そういった患者さんが非常に多くいらっしゃる。そしてUI(尿もれ)が改善されることで、患者さんが生き生きと、充実した日々を過ごす姿を見て、「これは重要な分野だな」と実感しました。

野村先生QOL

UI(尿もれ)が改善されることによって、日常での不安が解消されたり長時間の外出や旅行など諦めていたこともできるようになり、その人自身の生活の質、つまりQOL(Quality of Life)が劇的に上がるんですね。UI(尿もれ)に悩む人は年齢も重症度も人それぞれですが、中には、UI(尿もれ)による精神的な苦痛から、うつになったり実年齢以上に年をとって見えたりする人もいるんです。UI(尿もれ)の改善によって、まるで霧が晴れたかのように、うつ病症状から抜け出した人もいますし、10歳くらい見た目が若返って同じ人とは思えないくらい変化した人もいらっしゃいます。

患者さんの悩みを直接解決できる分野であり、私たちの技術が上がれば上がるほど結果がついてくるということにもやりがいを感じ、患者さんの笑顔を一番のモチベーションに日々、切磋琢磨(せっさたくま)しています。女性のライフスタイルや身体の変化に寄り添い、UI(尿もれ)に悩む全ての女性のパートナーでありたいというウィスパーの想いは、治療のその先にある「自分らしく快適な生活」を過ごしていただきたいという私の願いと同感です。このプロジェクトに参加し、中立的かつ専門的な立場から、UI(尿もれ)による皆さんの悩みを少しでも解決する一助となりたいと願っています。

UI対策で生活が劇的に変わる。

UI(尿もれ)への困窮度・対策は人それぞれ

P&Gが20〜60代の4万人に行った調査*では、2人に1人以上がUI(尿もれ)を経験していたという結果が出ています。どの世代でも6割前後と年代に関係なく、さらに20代の中でも63.4%が出産経験なしと、UI(尿もれ)はあらゆる人に起こりうるといえます。とても興味深い調査結果ですが、私の感覚ではUI(尿もれ)で専門外来を受診する人は症状を実感している人の1~2割程度だと感じています。

それは、性格やライフスタイル、生活習慣、社会的立場などによってUI(尿もれ)への困窮度は人それぞれだからです。吸水ケア用品や尿もれ専用品を使えば病院に行くほどではない、という人もいれば、受診するのが恥ずかしいという人もいるでしょう。UI(尿もれ)で受診するかどうかは、尿もれの量や頻度が基準になるものではないので、私はそれでいいと思っています。

*P&G UI(尿もれ)実態大規模調査
調査対象:
①全国の20代~60代の女性40,000人
②上記4万人調査の中からUI(尿もれ)経験有無の属性に着目し、それぞれを人口動態に基づき抽出
した10,000人
実施時期:2019年7月20日(土)~21日(日)
調査手法:インターネット調査

自分に快適な選択をするのがベストなUI(尿もれ)対策

大切なのは、ご自身にとって快適で不安のない生活ができること。何かしらの対策で不便なくストレスフリーな生活を送れていれば、過度に心配する必要はありませんし、症状や生活の変化に応じて対策を変えていくのがいいと思います。

その一方で、何も対策をしていない人も2割いるということが同調査で明らかになりました。デリケートゾーンを清潔に保つために、特に対策をしていないという人や生理用品などを代用して使っているという人は、吸水ケア用品や尿もれ専用品を手に取ってみることで、今より快適に安心して過ごすことができるかもしれません。吸水ケア用品や尿もれ専用品にもさまざまな種類が登場していますので、ご自身に合った、より使いやすいと思うものを選ぶことができると思います。

どんな年代のどんな症状の人であれ、UI(尿もれ)に向き合い、勇気を出して一歩踏み出すことが豊かに生活を送るカギといえるでしょう。対策はたくさんあるので、悩みすぎずにベストだと思う方法を見つけていただくのがいいと思います。

このコラムを通して、UI(尿もれ)の正しい知識や日常生活で役立つヒントを皆さんにお届けしたいと思っています。